装画「椿の海の記」などなど。。

装画を描かせていただいた本が発売中です。

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◎石牟礼道子著「椿の海の記」河出文庫
1976年に初版され、その後文庫化。何度も再販されているロングセラー本です。
編集の方から「椿」という指定をいただいたものの、
どういう表情の椿にするか、仕事にかかる前にざーっと内容をななめ読み。
ところが最後まできてどっきり。池澤夏樹さんの解説の一行目
「この本を前にしたときひとつ大事なことがある。それはゆっくり読むこと」と。
手元に届いた今、もう一度、ゆっくり読み直しているところです。

◎加藤恭子著「伴侶の死」文春文庫
こちらも四半世紀前に出版されたものの復刻版。
重いタイトルなので、軽やかな装画にしたいとのことで
以前試作していた パターン化した植物のイラストを採用いただきました。
いつもと少し違ったポップなイラストです。(こういうのもたまに描きます:笑

◎伊藤由美著「銀座の矜持」ワニプラス
こちらは、銀座老舗クラブのママさんの本。
普段は文芸系の装画が多いので、私にとっては珍しい内容の本でした。
デザイナーの要望は「桜」、夜桜のイメージで背景を黒にしたいとのこと。
はらはらと可憐に散っていく桜というよりは、華やかで凛とした桜を描きました。
本をぐるりと、黒留袖で包んだようなデザインです。

書店でみかけられた、どうぞ手にとってご覧ください。